【振り子の醍醐味】E351系スーパーあずさの記憶【アーカイブ】

車両レポート
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2018年春のダイヤ改正で定期運用を終了したE351系使用「スーパーあずさ」。その魅力は何といってもE351系の持つ振り子機能。美しい中央線の風景の中、車体を右へ左へ振り回しつつ疾走する姿は爽快その物でした。今はなき姿と乗車時の記憶をアーカイブとして残しておきたいと思います。

振り子の醍醐味!中央本線を疾走したE351系・スーパーあずさの記憶

以前引っ越し前のブログでE351系の記事を書いたことがあります。美しい風景をより楽しむため、どの席を予約すれば良いのか?といった事を記事にしたのですが、おかげさまで常にブログアクセスのトップを占めていました。その後ブログの乗り換えを機に記事を書き直そうと考えている間にスーパーあずさは廃止となってしまいました。

いまでは見る事の出来なくなった、松本行き・特急スーパーあずさの方向幕。この時は立川から終点松本まで乗車しました。

E351系の特徴を取り上げてみたいと思います。

制御付き自然振り子方式

E351系では制御付き自然振り子方式が採用されていました。自然振り子方式とは、重心を高い位置に置き、車両の下、台車枠の上にコロのような物が設けられており、遠心力が生じると自然とコロの上で車両が転がる(=車両が傾く)ように工夫された仕組みの事です。

イメージとしては、公園などにある4人乗りのブランコ。上に支点があり、本体が左右に揺れるようなものです。(※あくまで概念を伝える為のイメージです。)

画像出典:ウィキベテア

ただ、遠心力が発生してから傾きが始まるので、この揺り遅れ・揺り戻しのタイムラグが乗り物酔いの原因となる事がありました。そのような弱点を改良したのが、制御付き自然振子方式です。前もって車体を傾けるポイントが定められており、そのポイントが来たらアクティブに車体を傾ける装置を動作させる事で弱点をカバーしようとした方式になります。

とはいえ、それでも「揺れるか?」「酔うか?」という事が度々話題となり自分のブログにもその点でのコメントが寄せられた事もありました。実際にはそれほど「酔う」まではいかないイメージでした。

後継のE353系は空気ばね式車体傾斜装置を備える

なお、現在の車体傾斜式車両のなかには、車体の下にバネを仕込んで左右どちらかを”持ち上げる”形で傾斜させる方式や、振り子を併用した形など様々な物があります。E351系の後継となるE353系もE351系を思わせるスタイルですがこちらは振子車両ではありません。バネの力で車体を傾斜させる形式となります。

普通車座席

シートピッチは標準的な970mmピッチの2+2アブレスト。モスグリーンと小豆色のモケットです。

上の画像、ひじ掛けの位置辺りまで窓枠が来ている事がわかります。上下に関しては広々していると言えますね。一方縦の窓枠(ピラー部)は前後の座席の間に必ず存在するスタイル。ワイドビューをうたう車両の場合、前後2席で窓一枚ですので少し残念です。

とはいえ、進行方向と奇数席か偶数席かさえ気を付ければ比較的良い展望が楽しめました。そんなわけで以前の記事では進行方向に対しどの車両が奇数・偶数席になるかといった事を扱っていたため、かなりのアクセスを頂いていたように思います。

振り子車両ゆえの特徴

さて、E351系の特徴と言えば振り子車両という事。次の画像からその特徴を見て取ることが出来ます。

車幅が上に行くにつれ狭くなっているのがわかるでしょうか。これは、制御式自然振り子車両ゆえの特徴のようです。

車両の構成 先頭車両同士の連結

スーパーあずさでは基本、2編成を一つに、12両セットで運用に充てられていました。下の画像は車両の案内板です。

少し見にくくて申し訳ありません。よく見ていただくと、上り新宿方面行を先頭に4両編成と後ろ8両編成の2編成にて1つの列車が構成されている事がわかります。

つまり、必ず下のような先頭車両同士が連結されているのを目にするわけですね。

 

先頭車両が向かい合わせで連結されています。

 

先頭車両連結部の中はどうなっているか

先頭車両の貫通路です。通路はいったん右側に寄っていき、中央部には運転席の出入り口となる扉があります。扉の向こうに運転台へ上がる階段が見えますね。

さて、その先に進みますと、貫通路は中央に戻ります。

先頭車両同士の幌の部分、その内側の写真です。ヘッドマークや方向幕があるとこの扉部分でじっくりと眺められるのですが、残念ながらE351系の貫通型先頭車両には方向幕やヘッドマーク、LED表示機能といった物はありません。

幌を抜けたその先、貫通路が左へ曲がっているのがほんの少し見えるでしょうか。つまり突き当の壁の上に運転台がある事になります。

乗り心地はどうだったか

振り子機能をいかんなく発揮させながら疾走するイメージでした。ただ、大きなカーブが続くというより、小さなカーブが連なっている感じのため、いつもうねうねとさせながら走っていたように思います。三半規管が弱い人はもしかすると若干気持ち悪くなる人はいたかもしれませんね。

ただ、関東平野から甲府盆地を抜けて松本に至る道中の景色が本当に素晴らしいものでしたので、外の景色に気を取られさほど不快な思いをすることはありませんでした。もっとも振り子車両としての快適性はワイドビューしなのに軍配が上がるかな?(個人の感想です。)

まとめ 制御式振り子方式という一時代を築いた名列車

2018年春をもって定期運用を離れたE351系。スーパーあずさは新型のE353系にて全て置き換えられましたが、翌年2019年の春のダイヤ改正ではついに特急の名称から「スーパー」の字が消えました。

制御式振り子装置という、車体傾斜装置の過渡期を疾走したE351系は、その走るロケーションと相まって一つの時代を築いた名列車と言えるのではないかと思います。もちろん今となっては古めかしい印象ですが、いずれ381系と並んで語り継がれる事と思います。

機会があればE353系の空気ばね式車体傾斜装置も経験してみたいものです。個人的には右に、左にとグワングワンさせながら走る制御式振り子装置の車両はさながらアミューズメント施設のアトラクションのようで好きだったのですが、果たしてE353系はどうでしょうか。

 

 

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