ギリシャのアテネからサントリーニ島へ渡るのには飛行機を利用するのが便利。その中からオリンピック航空(エーゲ航空)ボロテア、ライアン、Sky Expressの4社を比較検討。荷物の重量・サイズの一覧やチェックイン方法など、自分用に調べたことをシェアします。
なお、情報は執筆時の物です。公式な情報は予告なく変更されていることがありますし、不正確な部分が入り込む可能性もあります。最終的には皆さんの目で公式サイトをご確認ください。
(2019/7/29)Sky Expressの項目に変更がありましたので加筆訂正しました。トップの画像はフィラの街で撮影したサントリーニの日の入りです。
アテネ空港(ATH)~サントリーニ空港(JTR)間に就航している航空会社
主要航空会社と空港情報
主に就航している航空会社
- オリンピック航空(Olympic Air)
- ボロテア(VOLOTEA)
- ライアンエアー(RYANAIR)
- Sky Express※
※Sky Expressはカタカナ表記をすると日本の違う会社がヒットしますので、ローマ字表記で統一しています。
空港コード
- アテネ空港(エレフテリオス・ヴェニゼロス国際空港)= ATH
- サントリーニ空港(ティラ空港)= JTR
料金プラン(チケット代)の違い
どの航空会社も格安のプランといくらかのサービスを追加したプランを準備しています。安いものから順番に①②③と番号を振りました。次項の表に対応します。
オリンピック航空
- ① Golight
- ② Flex
ボロテア
- ① 基本料金
- ② Combo
- ③ ComboPlus
ライアンエアー
- ① Standard fare
- ② Plus
- ③ Flexi Plus
Sky Express
- ① SkyFly
- ② SkySave
- ③ SkySmart
それぞれ受託手荷物料金が無料になったり、予約の変更ポリシーに違いがあったりします。”安いものには理由がある、リスクを承知の上で利用してね”という事でしょう。
チケット代に含められている機内持込手荷物と受託手荷物の比較
受託手荷物の許容重量とサイズ一覧表の見方
- プラン①②③は前項のプラン名で読み替えて下さい。
- 価格単位はユーロ(€)
- 基本的にWEBで申し込んだ場合の価格
- 空港カウンター、搭乗口での価格までは載せきれていません。
- 赤い文字はオプション料金(有料)である事を示します。
受託手荷物許容重量・サイズ一覧
オリンピック | ボロテア | ライアン | Sky Exp | |
---|---|---|---|---|
プラン① | 23Kg(€22) | 20Kg(€15)*1 | 10Kg(€8)20Kg(€25) | 8Kg |
プラン② | 23Kg | 20Kg(€15)*1 | 20Kg | 15Kg |
プラン③ | 20Kg | 10Kg | 23Kg | |
機内持込1 | ※55×40×20 | 55×40×20 | 55×40×20(€6) | 45×35×20 |
重量制限 | 8Kg | 10Kg | 10Kg | 6Kg |
機内持込2 | 座席下収納サイズ | 35×20×20 | 40×20×25 | 座席下収納サイズ |
*1.空港で追加した場合には€50
*2.エーゲ航空の機材(A319,A320,A321)での運行の場合は56×45×25cm
チェックインに関する違い
チェックイン方法一覧の見方
- オンライン(WEB)チェックインが出来るか?
- モバイル搭乗券・アプリは利用できるか?
- チェックイン出来る時間はいつからいつまで?
- 空港でチェックインした際、追加料金はかかるか?
- セルフチェックインキオスクが利用できるか?
- 空港チェックインの締め切り時間は?
チェックイン方法一覧
オリンピック | ボロテア | ライアン | Sky Exp | |
---|---|---|---|---|
OnlineCheckIn | 〇 | ○ | ○ | ○ |
OnlineCheckIn時間 | 48h~30min | 4d~2h30min | 48h~2h | 48h~3h |
モバイル搭乗券 | ○ | ○ | アプリにて | PDFをメールで |
アプリ | n/a | iOS/Android | iOS/Android | n/a |
空港CheckIn価格 | n/a | €10(WEB)
€30(空港) |
€ 55 | n/a |
セルフチェックイン機 | 24h~30min | n/a | n/a | n/a |
空港CheckIn締切 | 30min | 40min | 40min | 30min(JTR)
40min(ATH) |
h=時間、d=日、min=分、n/a=該当なし、もしくは利用できない
注意点:ボロテア、ライアンエアーに関しては空港でチェックインすると料金がかかります。この2社に関してはオンラインチェックインと搭乗券の印刷,持参(もしくはモバイル搭乗券)が必須と言えるでしょう。ボロテアの場合は空港チェックインをWEBで申し込みすれば€10ですみますが、ライアンエアーは問答無用で€55取られます。
※(2019/7/29追記)Sky Expressでもオンラインチェックインが出来るようになったみたいです。上記表を訂正しました。
各社の特徴と注意点
オリンピック航空の特徴と注意点
エーゲ航空の子会社で、アテネ~サントリーニ間の運行はエーゲ航空が行う事もあります。エーゲ航空の公式サイトからも購入できます。
料金プランの違い
- Golight
- 受託手荷物が有料
- チケットの変更手数料が有料
- キャンセル時の払い戻し不可
- Flex
- Golightとの差額は大体€25前後
- 受託手荷物23Kgまで無料
- チケットの変更手数料が無料
- キャンセル時、チケット代は返金される
使用機材の違いに注意
コードシェア便が存在するため、実際の運航は次の2種類になります。受託手荷物のサイズが変わるので注意が必要です。
- オリンピック航空のプロペラ機(ボンバルディアQ400等)
- エーゲ航空(コードシェア便)の機材(A320等)にて運行
注意点
受託手荷物料金は時期によって変わる
- €22(6/16~9/10)
- €16(9/11~6/15)
空港カウンター、搭乗口で徴収される場合さらに高い金額になる
オンラインチェックの締め切り時間が早いので注意が必要
セルフチェックインキオスクを利用時の受託手荷物は?:セルフチェックインキオスクを用いて自分でチェックインし、その後Dropoffカウンターへ受託手荷物を持ち込みます。
セルフチェックインキオスク利用時の本人情報の確認方法は以下の4つです。
- チケットの支払いに使用したクレジットカード
- Aegean Miles + BonusのマイレージカードまたはLufthansa Miles&Moreカード
- パスポート番号
- eチケット番号
ボロテアの特徴と注意点
スペインに本拠地を持ついわゆるLCC。ボロテアはWEBでの購入画面にて、基本料金に対してさらにComboかComboPlusのオプションを付ける形で購入処理を行えます。あとから個別に追加すると高くなるので注意です。なお、MEGAVOLOTEAという制度もあります(クラブジェットスターのようなもの)が今回は触れていません。
料金プランの違い
- 基本料金
- 受託手荷物が有料
- チケットの変更手数料が有料(€50)
- キャンセル時の払い戻し不可
- 座席指定は有料
- Combo
- 基本料金に€10上乗せ
- 受託手荷物が有料
- チケットの変更手数料が無料(Flex)
- キャンセル時、チケット代は返金される(Flex)
- 一般的な座席指定が可能
- ComboPlus
- 基本料金に€27上乗せ
- 受託手荷物が20Kgまで無料
- チケットの変更手数料が無料(Flex)
- キャンセル時、チケット代は返金される(Flex)
- 座席指定できる種類が増える。優先搭乗、機内軽食(BasicSnack)
注意点
空港でチェックインすると€10(WEB予約)か€30(当日空港で申し出)がかかります。出来るだけオンラインチェックインをし、搭乗券を印刷して持参するかWEB搭乗券を準備して持参しましょう。
ライアンエアーの特徴と注意点
ヨーロッパ最大のLCC。ライアンエアーはとにかく要注意です。機内持ち込みサイズも標準では小さいもの1個のみ。オンラインチェックインをしていないとペナルティー€55。重量やサイズ、時間、すべてにおいて厳しいという事で有名です。
料金プランの違い
- Standard fare
- 受託手荷物が有料
- 機内持込手荷物のうち、座席下に入るもののみ1個無料
- 機内頭上荷物スペースを使う場合有料
- 座席指定は有料
- Plus
- 基本料金に€31~程度上乗せ(便による)
- 機内持込み荷物が2個無料
- 受託手荷物が20Kgまで無料
- 優先搭乗
- 標準座席の指定
- Flexi Plus
- 基本料金に€60~70前後程度上乗せ(便による)
- 機内持込み荷物が2個無料
- 受託手荷物が10Kgまで無料
- 優先搭乗
- 座席の指定
- セキュリティーファーストトラックの使用
- 無料の空港チェックイン
- フレキシブルチケット
注意点
②と③とでは座席指定の表現が違いますが、実際にどのように違うのか確認できませんでした。アテネ~サントリーニ間の場合どちらを選んでもフロントシートやエクストラレッグルーム(足元の広い席)が選択可能した。
Flexi PlusはPlusと比べて単純な上位プランというわけではなさそうです。手厚いサービスはあるものの受託手荷物のサイズが10Kgとなっています。機内にも2個持ち込めますし、これだけあれば十分なのでしょう。
アテネ~サントリーニ間は国内線の為ライアンエアー独特のビザチェックが必要ないようです。
オンラインチェックの締め切り時間が早いので注意が必要です。
Sky Expressの特徴と注意点
アテネに本拠地を置くギリシャの小さな航空会社。機材にATR72/ATR42というプロペラ機が使われます。その為、受託手荷物、機内持込み手荷物共にサイズや許容重量にかなりの制限があります。23Kgの荷物を預けたければ2段階上のプラン(SkySmart)を選択しなければなりません。
料金プランの違い
- SkyFly
- 受託手荷物は8Kgまで無料
- フライトの変更手数料有料(€35)
- SkySave
- SkyFly(基本)に€15~€22程度上乗せ(便による)
- 受託手荷物は15Kgまで無料
- フライトの変更手数料有料(€25)
- 座席指定無料
- SkySmartPlus
- SkyFly(基本)に€44~€50程度上乗せ(便による)
- 受託手荷物は23Kgまで無料
- フライトの変更手数料無料
- 座席指定無料
- セキュリティーファーストレーン
- Sky Executive Lounge(通常は€5)が無料で利用できる
注意点
プロペラ機はそもそも座席数が少ない機体です。最盛期のSkyFly(最安プラン)は早めに予約しないとほぼ埋まっています。他社と比べると飛びぬけて安いという値段は出てきません。ただしとびぬけて高くもなりません。荷物の事を考えると高くつくことがありそうです。
4社を比べたうえで見えて来る事
とにかく荷物を減らす 値段だけでなく、考え方もシンプルで楽になる
受託手荷物を預けようとすると値段が上がります。機内持ち込みだけに絞れば最安プランで行けます。Sky Expressの場合は通常の機内持ち込みサイズは無料で受託手荷物として預けられます。
ストレスを減らせるメリット。値段の事も大切ですが、荷物を預けようとすると考えなければならないことが増えストレスに感じるかも。機内持ち込みと割り切ってしまった方が精神衛生上かなりのメリットになるかもしれません。
サントリーニ島にどれほど滞在しますか?日帰りか、長くても2~3泊という人もいるかと思います。その場合坂道の多い土地ですので大きな荷物を持ち込むことはデメリットになるのでは?と予想しました。頑張って初めから機内持ち込みのみと割り切れる旅程を計画するのも手かも。僕らは大型の荷物はアテネ空港に預け、サントリーニ島には手提げバッグやザックのみで向かう事にしました。
- 受託手荷物を考えると高くなり、機内持ち込みのみだと安い
- シンプルなプランの方が段取りのストレスを減らせる
- 機内持ち込み荷物だけでまかなえそうな滞在日数・旅程を組んでみる
- 大型の荷物はアテネ空港に預けるという手も
早めの予約を
僕らの場合は半年以上前に予約をしました。特に春の終わりから初夏~夏のハイシーズンには早めの予約が必要でしょう。6月はジューンブライドで、ハネムーン特需もありますしね。
値段の差となるのは結局予約状況次第 空きがあれば各社安く、埋まれば高い
各社安い価格で出してはいますが、それも結局のところどれだけ席が埋まっているか次第です。埋まっていけば値段も上がっていきます。どこの会社が良いか?ではなく、行きたい時、行きたい時間帯で空いている便の中から探る形になります。
僕らが調べた時の手順です。
・スカイスキャナーを開き、出発日にATH,目的地にJTRを入れます。
・空港コードを入れると候補に出てきますのでタップし選択します。
・一覧に候補が出ますのでおおよその値段の傾向をつかみます。
画面の左カラムには時間帯や航空会社の絞り込み機能がついています。
・詳細をタップすると扱っている航空会社、旅行代理店が出てきます。
ご覧のように航空会社から直接購入する方が安いことが分かります。
・次へをタップし、航空会社へ遷移すると、選択された条件の詳細が分かります。
自分はこれを繰り返し、おおよその価格や各社の特徴をつかむことが出来ました。
航空券は航空会社から買うべきか、旅行代理店から買うべきか
どこで買うかは、値段以上に重要になる事がります。例えば、
- 日付を変更したい
- 間違えてパスポートと違うスペルで購入してしまった
- 座席指定などを追加して行いたい
- その他トラブル時の対応
…といった時です。航空会社から直接購入した場合なら出来る事でも、旅行代理店から購入していると出来なかったりする事があります。これは旅行代理店で購入すると自分と代理店との間の売買契約となり、航空会社は直接的には無関係となってしまう事があるためです。
まとめ 試行錯誤は必要だが、それもまた楽しい。楽しみながら旅の計画を立てよう
最後に調べていて感じたことをまとめます
オリンピックエア:LCCにはない安心感がありますし、値段も手頃。ちょうどよい便があればオリンピックエアを選びたいところです。チェックイン方法も多彩で情報も多いですね。
ボロテア:受託手荷物をあきらめ、機内持ち込みとすると最も気軽なのが実はこのボロテアです。オンラインチェックインをしておけば、空港カウンターによる必要がありません。追加で座席指定をしているので、送られてきたメールからいつでもボーディングパスをダウンロードできますし、各種変更もこのメールから一発で飛べます。なにより(!?)機材がBoeing717という日本ではめったにお目にかかれない機体ですので、テンションが上がります!
ライアンエア:この会社の便は早朝か深夜しか飛んでいませんでした。サントリーニ島に日帰りで行きたいとか、イアの夕陽を見てから帰りたい時には良いと思います。値段もかなりお安いです。ただ、制約が多いのと口コミを読む限りちょっと怖いな、というイメージですね。どちらかというと旅慣れた人向けでしょうか。
Sky Express:安くはないのですが、日によっては他社が高くなる分むしろ安いことがあります。常に中間位の値段をつけているイメージでした。最も安いプランは早めに予約しないと取れません。荷物の制約が大きいですので機内持ち込みサイズオンリーならば良いかも。オンライン系サービスが全滅ですから、”私はアナログ派”という人は良いと思います。
(2019/7/29追記)Sky Expressでもオンラインチェックインが出来るようになったみたいです。
そういうわけで、早めに計画を立てると良いと思います。まだまだ先なので色々と考えながら計画を立てる事は旅の醍醐味の一つですね。そういう意味ではすでに旅行はスタートしているといえなくもありません。マイナーな路線ですので情報が少ないですが、今回の記事がいくらかでもお役に立てればうれしく思います。いずれ旅行後にさらなるレビューをしたいと思います。
※執筆時での情報ですので変更される可能性がある事を思いにとめていただければ幸いです。最終的にはご自身で公式サイトの情報を確認されますようお願いします。
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