EOS RPの唯一(!?)の弱点がバッテリー容量。それを補うべくAnkerのPD対応USB-Cモバイルバッテリー「PowerCore 10000 PD」を購入しました。EOSへの充電もばっちり。スマホなどにも利用できてますので便利。レビューです。
なお、個人的に使用してみたうえでのレビューです。すべての環境での動作を保証するものではありませんので最終的にはご自身でご確認いただければと思います。
EOS RPで使えたモバイルバッテリー「Anker PowerCore 10000 PD 」購入レビュー
EOS RPはボディーサイズのコンパクトさが売りのフルサイズミラーレス一眼です。より一層軽くするため、付属バッテリーにはCanon バッテリーパック LP-E17という小型のものが使用されています。そのためどうしても撮影枚数が少なくなりがち。ただ、個人的には小型・軽量化とトレードオフだと思っているので必ずしもデメリットだとは考えておりません。
それを補うべく、予備のバッテリーに加えてモバイルバッテリーを持ち歩くことにしました。それが今回レビューするAnker PowerCore 10000 PDになります。
EOS RPで利用できる充電方法は?
EOS RPのバッテリーを充電する方法には以下の手段があります。
- バッテリーパック・LP-E17を取り外し、付属バッテリーチャージャーLC-E17で充電
- EOS RP本体のUSB-TypeCにPowerDelivery(PD)対応の電源を接続して直接充電
このうち2番目のUSB Type-CのPD対応電源に関しては、ACアダプターだけではなくモバイルバッテリーでも理論的には充電できるはず。そこでモバイルバッテリーを購入して試してみる事にしました。
Anker PowerCore 10000 PDの詳細情報
Anker PowerCore 10000 PDの諸元
まずはAnker PowerCore 10000 PDの諸元を見てみましょう。
- Size:約114 x 52 x 25 mm
- 重量:約192g
- ポート:USB Type-C×1、USB-A×1
- PD入力:5V=3A, 9V=2A, 15V=1.2A
- PD出力:5V=3A, 9V=2A, 15V=1.2A
- PowerIQ 出力:5V=2A
- PD(Power Delivery)対応USB-Cポートからの最大出力:18W
- PowerIQ対応USB-Aポートから最大出力:10W出力
- 2ポート同時合計最大出力:28W
- PowerCore 10000 PD本体への充電時間:3.5時間(PD対応充電器使用)、9時間(PD非対応USB充電器使用)
大きさをiPhone7と比べてみます。
付属物
バッテリー本体、取り扱い説明書、持ち運び用ポーチ、USB Type-Cオス-オスケーブルが付属していました。
入出力端子の特徴 USB Type-Cが入力と出力を兼ねている。USB Aは出力専用
端子は2つ付いています。
- 左:PowerIQ対応USB Type-A 出力端子
- 右:PD対応USB Type-C 入出力端子
モバイルバッテリー本体への充電にはUSB Type-C端子側を用います。こちらは入出力兼用端子です。一方、USB Type-Aは出力専用の端子になっています。
モバイルバッテリー本体へ充電するのに必要なものとは?
Ankerの公式サイトには次のようにありました。
約3.5時間で本製品を充電するには、Power Delivery対応USB急速充電器(別売り)をご使用ください。PD非対応USB充電器をご使用の場合の充電時間は約9時間です。
通常のUSB充電器もしくはPD対応急速充電器を利用しますが必ずしもPD対応充電器でなくても充電はされます。実際、自分が試した限り通常のUSB充電器でモバイルバッテリー本体への充電が出来ました。
このモデルにはAnker PowerCore 10000 PD Reduxという新しいモデルがあるのですが、アマゾンの口コミを見るとモバイルバッテリー本体はPD対応充電器でないと充電できないとありました。それが本当なら残念です。ただ、Ankerの公式サイトでは”PD非対応の充電器で充電する場合は9時間かかる”と記述されていますので公式には出来ることになっているように思われます。どちらが本当なのでしょうか。
EOS RPへ充電してみた
では早速充電してみたいと思います。また充電方法によって充電時間がどのように変わるのかも取り上げてみたいと思います。
Anker PowerCore 10000 PDでEOS RP本体へ直接充電
ご覧のように、Anker PowerCore 10000 PDを接続すると背面コントローラーのインジケーターが黄色く光ります。
モバイルバッテリー自体も残量インジケーターが4つ点灯していますね。これはモバイルバッテリー側のバッテリー残量で、一つ点灯が25%を指しています。
充電が終わるとEOS RP本体側の黄色いインジケーターが消灯します。
充電時間を比較してみた
EOS RPに使用されているCanon バッテリーパック LP-E17の仕様は7.2V/ 1040mAhとなっています。
比較したものは次の3通りです。
- 付属バッテリーチャージャーLC-E17で充電
- ノートPC(HP Spectre x360)に付属のPD対応 USB Type-C充電器(60W)
- Anker PowerCore 10000 PD
充電時間 | |
---|---|
付属バッテリーチャージャー(LC-E17) | 2時間 |
ノートPC付属 PD対応60W電源アダプター | 1時間40分 |
Anker PowerCore 10000 PD | 1時間50分 |
PD対応60W電源アダプターが1番早いですが、その差はわずか10分。誤差の範囲とも言えそうです。ACアダプター故に電流が安定供給されたためでしょうか。PowerCoreの方もMAX18W出力ですので、規格的には60Wの物だろうが18Wの物だろうが大差ないはずです。
この実験を見る限りカメラ本体にバッテリーを入れっぱなしにして直接充電する方が早い事が分かります。
とはいえ早くても1時間40分。バッテリー容量が1040mAhと少なめな割には充電時間がかかる気がしますね。その分バッテリーにかける負担も少ないという事ならば良いのですが。
まとめ 充電するタイミングが難しいが、モバイルバッテリーは是非とも一つは持ち歩きたい
今回モバイルバッテリーを購入したのは旅行先でのバッテリー不足対策としてでした。残念ながらEOS RPはバッテリー給電(カメラを使いながら充電)に非対応のため、充電するタイミングをうまく図らないとせっかくのシャッターチャンスを逃してしまいかねません。自分の場合はバスや電車、飛行機での移動中や、レストランで一通り撮影した後の時間帯を充電にあて何とかしのいでいました。
USB Type-CのPD充電機器は今後ますます増えそう
USB Type-CのPD対応機器はこれからも増える予想です。GoogleがPD対応USB Type-Cでの充電に集約させようとしているというニュースもありました。このモバイルバッテリーはEOS RPのみならず、スマホ用としても重宝しますのでこの機会に購入出来て良かったと思っています。
なお、本文中で紹介した今回の物よりも新しいモデルの件ですが、もしPD充電器でなくてもモバイルバッテリー本体への充電が可能ならば”買い”な感じです。そのあたり、すっきりするといいのですが…。
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