F2.8通し比較 ちょっと意外な結果に CANON EF-S 17-55mm F2.8 IS USMとタムロンSP AF17-50mm F2.8 XR Di II VC

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皆さんは旅行にどんなカメラを持っていかれますか?自分の場合は一眼を持っていくのですがF2.8通しのレンズがあると何かと重宝します。お城や博物館などでフラッシュが使えない時や水族館、室内など…。個性の違う2本のF2.8通しレンズ、キヤノンのEF-S 17-55mm F2.8 IS USMとタムロンSP AF17-50mm F2.8 XR Di II VCとの比較レビューです。

「CANON EF-S 17-55mm F2.8 IS USM」と「TAMRON(タムロン)SP AF17-50mm F2.8 XR Di II VC」の比較

愛用のEOS 7Dにて使用しているF2.8通しのレンズレビューです。EF-S17-55mm F2.8 IS USM、SP AF17-50mm F2.8 XR Di II VC共にAPS-C専用となります。どんな時に明るいF2.8通しレンズが重宝するでしょうか?

  • 博物館、美術館などのフラッシュ禁止施設にて
  • 水族館のような暗くてガラス越しでの撮影になる場所
  • ボケを活かした撮影がしたい時

当初はボケを活かしたいがために購入したこれらレンズ。しかし旅行先で重宝する機会が多くありました。明るいレンズはシンプルに便利です。

フラッシュ禁止の博物館、美術館やお城巡り。水族館などF2.8通しはかなり重宝する

 

諸元表でスペックを比較

まずはスペックを比較してみます。比較して優位な項目は赤文字にしてみました。

EF-S17-55mm F2.8 IS USM SP AF17-50mm F2.8 XR Di II VC
メーカー CANON(キヤノン) TAMRON(タムロン)
対応マウント EF-S(APS-C専用) EF-S(APS-C専用)
レンズ構成 12群19枚 14群19枚
絞り羽根枚数 7枚 7枚
最大絞り F2.8 F2.8
最小絞り F22 F32
最短撮影距離 0.35m 0.29m
最大撮影倍率 0.17倍 0.2倍
フィルター径 77mm 72mm
最大径×長さ φ83.5mm×110.6mm φ79.6mm×94.5mm
質量 約645g 約570g
AF・駆動系 リングUSM駆動 DCモーター
手ブレ補正 搭載(IS) 搭載(VC)
手ブレ補正効果 約3.0段分 n/a
マニュアルフォーカス フルタイム スイッチ切替

 

見てのように、SP AF17-50mm F2.8 XR Di II VCの方が一回り小さいのが分かります。

真横から見ますと、EF-S 17-55mm F2.8のほうがほんの少し長く、太さはほぼ一緒か心持ち太い感じですね。

さらに、これにフードを付けますと、こうなります。

フードを付けると一気に別物になります。フィルター径72mmと77mm、その差5mmが大きな差になって来ます。EF-S 17-55mm F2.8は逆光に弱いので出来ればフードを付けて使いたいところ。

タムロン SP AF17-50mm F2.8 XR Di II VCの良いところと残念なところ

タムロンSP AF17-50mm F2.8 XR Di II VCの良いところ

  • F2.8通しである
  • 解放からそこそこシャープに写る
  • かなり寄れるのでテーブルフォトに向いている
  • キヤノンに比べて若干小さく、軽く、細い
  • フィルター径が72mmですむ
  • 安い(EF-S 17-55mm F2.8の半額以下)
  • ズーミングトルクは適度な重さがある

タムロンSP AF17-50mm F2.8 XR Di II VCの残念なところ

  • 重い(EF-S 17-55mm F2.8よりはマシ)
  • オートフォーカスが遅い(DCモータ―駆動)
  • 人によってはオートフォーカス時の音が気になるかも
  • マニュアルフォーカスはスイッチ切り替え式、リングも軽い

総合的にはとにかく良くできたレンズだと思います。何より値段の割には写りが良い。動き物を撮らない、フォーカススピードや動作音が気にならないのであれば間違いなく買って損はありません。

現在すでに生産終了となっていますので、中古のみが入手できます。実勢価格は常に変わりますが概ね1万円台後半~3万円台後半。いずれなくなるでしょうから程度の良いものがあったら予備でもう一本欲しいくらいです。もしくは超音波モーターを採用してリニューアルして欲しいところですね。フルサイズミラーレス一眼が台頭してきているから今更APS-Cレンズは作らないかな!?一応アマゾンのリンクを貼っておきます。

 

TAMRON 大口径標準ズームレンズ SP AF17-50mm F2.8 XR DiII VC キヤノン用 APS-C専用 B005E

 

キヤノン EF-S17-55mm F2.8 IS USMの良いところと残念なところ

キヤノン EF-S17-55mm F2.8 IS USMの良いところ

  • F2.8通しである
  • 解放からそこそこシャープに写る
  • 一段絞ると全域でシャープになる
  • USMのため、ピント合わせが爆速で正確。AI SERVOに追従する能力
  • フルタイムマニュアル対応、ピントリングも適度な重さがある
  • キヤノン純正の強み。DigitalPhotoProfessionalでのレンズ補正に対応

 

キヤノン EF-S17-55mm F2.8 IS USMの残念なところ

  • 値段が高い(EF-Sなのに実勢価格が10万円代)
  • 防塵・防滴ではない。塵が入りやすいらしい
  • でかくて重い(SP AF17-50mm F2.8よりもひと回り)
  • 解放では周辺の描写があまい
  • タムロンSP AF17-50mm F2.8程は寄れない
  • ズーミングトルクが軽すぎ(下を向けると勝手に伸びる事がある)
  • 逆光に弱い
  • フードが別売り

 

キヤノン EF-S17-55mm F2.8 IS USMのIS(手振れ補正)の動作音は意外とする方です。コー、チキッ、チキッ、みたいな感じですね。

 

光学特性としては”隠れLレンズ”と呼ばれる位ですから期待が持てます。逆光に弱いのが玉に傷でしょうか。手振れ補正も初期の物とはいえ3段分は効きますので実用レベルです。

ただ、防塵・防滴ではなく、塵が入りやすいようです。その割に値段も高めですし、EF-Sですから将来的にフルサイズにステップアップする事を考えている人にとっては投資に見合う金額なのかどうかまよう微妙なポジションと言えるでしょう。

新品で10万円強。中古品ですとタイミグが良ければ3万円台後半から出ていることがあります。新品で買うには価格が高くて”なし”でも、中古でだったら”あり”と考える事も出来そうです。

 

Canon 標準ズームレンズ EF-S17-55mm F2.8 IS USM APS-C対応

 

GANREFに掲載されている性能テストによる比較

GANREFにはシャープネスの参考になるグラフが掲載されています。数値の根拠はDxO Analyzerによる計測です。

シャープネスは、DxO Analyzerの「Blur」(ぼけ)のテスト結果をもとにグラフ化しており、DxO Analyzerではシャープさが「BxU」という単位で数値化され、BxUが小さいほどシャープであるといえます。画面中心からの距離別に4種類の折れ線グラフで表しています。

 

グラフをそのままここに転載するわけにはいきませんので目立った点だけ取り上げてみたいと思います。なお、数値はグラフからの目測で割り出していますので誤差があるものと理解してください。

タムロンSP AF17-50mm F2.8 XR Di II VC

  • 24㎜までは解放からF16まで、中央部、周辺部共に1ポイント台
  • 35mm~50mmは、中央は1ポイント台、解放だと周辺が甘い
  • 一段絞ると一気に差が縮まり、中央部、周辺部共に1ポイント台前半でシャープに
  • 解放では広角側に強く、望遠側に弱い
  • 絞ると総合的には望遠側の方がシャープ

キヤノン EF-S17-55mm F2.8 IS USM

  • 中央は絞り・焦点距離に関わらずどこでも1ポイント台前半に収まるシャープさ
  • 周辺は解放で甘く、一段絞ると1ポイント台に収まる
  • 周辺のピークはF5.6。ただし、それでも1.5ポイント程度

数値を比べて見えてくること

  • 中央のシャープさはEF-S17-55mmの方に軍配
  • 周辺平均値で比べると同等か若干タムロンが優っている
  • タムロンは広角側が解放でも中央部、周辺部共に均等なシャープ感
  • どちらも1~2段絞る事で全域シャープになる

値段の差を考えるとタムロンSP AF17-50mm F2.8 XR Di II VCがかなり健闘しているように感じます。特に中央部では負けるものの、周辺を含めた平均値では同等程度、望遠側に至ってはキヤノンよりも良い数値をたたき出しています。これは正直意外でした。

実際の写りを比較してみた

実際のところどうでしょうか?実写テストで検証しましょう。厳密なテストというより、出来るだけ普段使う時のような使い方でどのような結果になるのかを比較してみました。

全てEOS 7D、PS=風景、NR=2、三脚使用、手振れ補正OFF、ISO100固定、ピント合わせ=オートフォーカス、セルフタイマー使用にて撮影。RAWで撮影しJPEG書き出しです。

なお、タムロンの方はジャスピンですが、キヤノンの方は若干前ピン気味です。7D側で調整は出来るものの完全に調整しきれていない状態で使っていました。その条件を変えずに撮影されていますことをご承知おきください。

17mm、周辺、F2.8とF8で比較

下の画像、左端のの部分です。

CANON 17mm F2.8にて

TANRON 17mm F2.8にて

 

CANON 17mm F8にて

TAMRON 17mm F8にて

 

キヤノンEF-S17-55の方が良いですね。ですが絞ってもそれほど画質は向上しません。やはり17㎜という広角端だからでしょうか。(自分の腕の問題ともいえる)

35㎜、F5.6、やや周辺にて比較

CANON 35mm F5.6にて

TAMRON 35mm F5.6にて

 

やや周辺になるとタムロンの方がシャープに感じます。

50mm、F5.6にて中央と周辺を比較

CANON 50mm,F5.6にて(中央)

TAMRON 50mm,F5.6にて(中央)

CANON 50mm,F5.6にて(周辺)

TAMRON 50mm,F5.6にて(周辺)

中央部はさすがにキヤノンの方がシャープですね。とはいえタムロンも健闘してます。周辺になると今度はタムロンの方が良いように感じます。

50mm,F8にて中央と周辺を比較

CANON 50mm,F8にて(中央)

TAMRON 50mm,F8にて(中央)

CANON 50mm,F8にて(周辺)

TAMRON 50mm,F8にて(周辺)

F8まで絞ると中央はどちらもシャープです。やはりキヤノンの方が気持ち上でしょうか。対して周辺はタムロンの方が良さそうに思います。

実写の結果感じたこと

DxO Analyzerの解析とは逆に、タムロンの広角側の弱さが出ていました。キヤノンの、中央はシャープで周辺が若干甘いという傾向はDxO Analyzerの通りのように感じます。タムロンは焦点距離が長くなるにつれ均一になる傾向がありそうです。絶対的なシャープさというよりも、全域そこそこシャープといった印象です。

レンズの比較サイトでは互角

海外のカメラ機材のレビューサイト-The-Digital-Picture.com-では、手軽に2本のレンズを比較しシャープネスを調べる事が出来ます。そのサイトで CANON EF-S 17-55mm F2.8 IS USMとタムロンSP AF17-50mm F2.8 XR Di II VCを比較してみると、条件にもよりますがかなり互角の闘いとなっていました。キヤノンの方がほんの少しリードという感じで面目を保っています。ただ、ある場面ではタムロンが気持ちリードしている部分もあり、改めてタムロンSP AF17-50mm F2.8 XR Di II VCのコスパの良さがわかりました。

 

中古のレンズを買うという事

今回紹介したタムロンSP AF17-50mm F2.8 XR Di II VCは現在中古でしか入手できません。また、CANON EF-S 17-55mm F2.8 IS USMの方は中古で購入したものです。大抵の中古品には、「ちょっとしたホコリ、チリが見られますが、写りに影響はございません」的な但し書きがあります。自分は中古に対してそれほど抵抗感がありませんし、ちょっとのチリ程度は気にしない方です。新品では手が出ないものでも、中古価格ならば比較的気軽に試してみられるかもしれませんね。ダメなら売ってまた新しいのをチョイスする、というのも賢い方法かもしれません。

中古レンズを扱っているお店でメジャーなところは、楽天ですとソフマップ楽天市場店、またAmazon.co.jpの交換レンズカテゴリー内でも普通に扱っています。あまりにも安いものは避けた方が無難かと。説明書きをじっくり読み、程よいコスパのものを狙ってみると良いと思います。

買取のメジャーどころとしては、中古カメラ・中古レンズの買取・下取はカメラのキタムラなどがあります。

まとめ 爆速を選ぶか、コスパ重視で選ぶか

正直なところ、ちょっと意外な結果になりました。キヤノンの圧勝と思っていたのですが、タムロンが思いのほか健闘した印象です。

今回は普段使いの延長で実写テストを行いました。もともとキヤノンの方が若干前ピン気味で調整が追い込めていなかった事も無関係では無いと思います。ライブビューを使いマニュアルで厳密にピント合わせを行なっていたらまた違った結果になったかもしれません。とはいえ、キヤノンの方は中央部が明らかに良い描写をしていましたのでなんとも言えませんが…。

しかし等倍切り出しでの比較ですので実際の鑑賞ではほぼほぼ違いが分からない範囲だと言えそうです。普段使っていてそれほど違いは感じませんでした。実際のところ広角の写真の端っこって、そんなに注意して見ます?自分は気になりません。

キヤノンEF-S 17-55mm F2.8 IS USMはUSMのおかげでピント合わせが爆速です。また中央部の解像感はやはりキヤノンに軍配が上がります。動きものを撮りたいのでしたらキヤノンが良いでしょう。中央AFを使ったAI SERVOでのピント合わせに十分追従してくる優れものです。鉄道写真を撮る自分にとってはEF-S 17-55mm F2.8 IS USMがベストチョイスです。

タムロンSP AF17-50mm F2.8 XR Di II VCは値段の差を考えるとかなり優秀なレンズだと思います。絶対的な速さはありませんが、全面でそこそこ解像しますのでぱっと見はかなりシャープなイメージです。実際、キットレンズからこのタムロンに変えた時はかなり感動したのを覚えています。大きさもキヤノンほどではありませんので女性でも何とか普段使いに出来るかもしれません。

今回はシャープさ・解像感のみを比較してみました。当然これだけで写りの良し悪しを決める事は出来ません。撮影の条件が変わればまた違った結果になる可能性も十分にあり得ます。参考程度にとどめていただければと思います。

 

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