【押下とクリックではどこが違う?】本来の意味と変化をSEが説明

コンピューター
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押下という漢字は「おうか」と読みます。では押下とクリックって同じなの?実はかつての意味合いと現在の意味合いとで違いが出てきました。その背景には入力デバイスの進化とアプリの使われ方が関係します。

「押下」ってなんと読むの?意味は?

最近はあまり見かけなくなりましたが、アプリの説明書の中に「押下」という表現を見つけることがあります。「押下」?「おしした」?なんて読むんだろう?と思ったことのある人も少なくないのではないでしょうか。

押下の読み方

読み方ですが・・・

「おうか」

と読みます。読めなくて当然。この言葉、文章の中でしか使われることがない単語といっても過言ではないからなのです。話し言葉ではなく、書き言葉ですね。

押下の意味は?

「押下」という言葉、読んで字のごとく何かを下に押し下げる事が関係します。パソコンの場合キーボードやマウスの事がほとんどでしょう。どんな風に使われるか例を挙げてみます。

 

・・・ここで、「決定」ボタンを押下します・・・・

・・・マウスの左ボタンを押下してください・・・

 

こんな風に使われます。今でしたら「クリック」という表現で置き換えられていますね。

 

押下=クリック とは限らないという話

厳密にいうと、「押下」=「クリック」とは限らないのです。

「押下」とは、つまり、下に押し下げることを意味します。しかし、多くのWindowsアプリでは下に押し下げただけでは何も起こらない事が多いのです。

例えば・・・皆さんこんな経験はありませんか?

ボタンをクリックしたと時「しまった!間違った」と思った瞬間、クリックした指を押しっぱなしにしたままヨコにずらし、カーソルがボタンから外れたところでクリックの指をはなす。すると、なにもなかったことにできる。 

これはいったいなぜなのか?それを理解するためにはマウスやボタンを押した時の動作の仕組みを知る必要があります。

何気なく使っている「マウスをクリック」という動作、その中には次の動作が含められています。

    1. 押し下げる
    2. 下げたボタンを押し上げる(はなす)

そう、押し下げる事と、はなすことは別の動作なんですね。
実は多くのアプリでは、ボタンを押し下げた時ではなく、押し上げた時(はなした時)に動作するような仕組みになっているのです。専門的な言い方をすると、あるコマンドイベントのトリガーはButton.Upで発火する、とでも言いましょうか。

 

マウスクリックには押し下げる動きと押し上げられ上に戻るの2つの動きからなる
マウスクリックは押し下げただけでは何も起きない事が多い

 

さらに詳しく説明しましょう。
画面上のボタンにカーソルを持っていってクリックする場合には次のような動作が関係します。

 

  1. ボタンにフォーカスが渡る
  2. 押し下げる
  3. 下げたボタンを押し上げる(はなす)
  4. ボタンからフォーカスが離れる

 

動作が増えましたね。
タブレットで画面をタップする動作などは、上の動作をまさに一瞬のうちに行っていることになります。アプリを設計するエンジニアはそれぞれの動作に意味を持たせる事ができます。

いかがでしょうか?つまり「押下」=「クリック」とは限らない事がお分かりかと思います。

クリックの動作は「押下」を含む複数の動作でなりたっている
アプリ設計者はそれら個別に意味を持たせることができる

まとめ キーボード操作のPCとタップ主体のタブレットでは「押下」のニュアンスが変わってくる

「押下」という単語を絞り出し世に送り出した先輩方に敬意を表しつつ、今回は時代と共に意味が変わったり消えつつある言葉もあるという話題を取り上げてみました。

これだけ語っておいてなんですが、実際のところはボタンのクリックにどれだけ意味を持たせたとしても、ユーザーの側からしたら「ボタンを押し下げる」という行動で目的に達するわけですから大勢に影響はないかと思います。

そもそも業務アプリはマウスを使わずに入力作業が出来るように設計されていることが多いものです。マウスとは違い「キーボードのEnterキーを押下」という表現は正解となります。

キーボードでの操作が主なPCと、タップが主なタブレットやスマホとでは、「押下」の意味あいが違ってくるわけですね。

 

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